バーチャルとリアル、そしてバーチャル内での折り合い点

前置き

前置きとしてこの記事は感想をべらべらと殴り書いただけなので技術的な事は凄く表面的なトコロだけ触れて済ましちゃう予定です。用語の説明などは割愛させて頂きます。

 

なんでこのトピックを書いたか

VRChatを、始めちゃった・・・

2021年12月末ごろ、丁度一年前くらいにふとした事で家で眠らせていた初代Oculus Questを起動して米国の大手VRSNS、VRChatを初めてみた所なんというかその・・・鏡に映った自分がかわいい存在であるという事が余りにも心地良かった&運よくそこで会った人たちが皆良い人たちだったのもあって今日に至るまで徐々に自分のライフスタイルの一部として定着する程になってしまったんですよね。

 

フォトグラって、面白い。

今年の夏に先輩からの紹介を発端にフォトグラの世界へと踏み入れた所、精度的にまだまだといった印象は抱くもののスマホを使って簡単に現実のモノを複製してデジタル化出来てしまう事が正直とてもワクワクするというか、なんというか。けど勿論これの弊害もある訳でVRC内で知り合ったガレージキット制作者からは仲間の制作物を勝手にスキャンされてパチモンが海外で売られてたみたいな話も聞いてたりするので技術が皆の手元に降りてくればまたそれを悪利用する輩が現れるのも人間の悪い性だと改めて気付かされたり・・・

因みにVRChatでもネタアバターやワールドのアセットとして如何にもフォトグラベースらしきモデルに出会う事がしょっちゅうあり、お手軽に食べ物などの小物モデルを作成したりする時に活用されている印象があります。

 

アナログ・レトロ趣味

歴史が好きだったり単に機械が動いてるを見るのが面白いので年季の入った道具、建物とかが現役で使われてたりする様子は小さい頃からかなり好きだったのもあってレトロなものは細々と手元に置きたがる癖があったり無かったり。転売ヤーを出し抜いてオーテクのサウンドバーガーを勝ち取ったのを発端に親の残ってるコレクションを起点に最近はアナログレコードも集め始めてたり、レコードについて取り扱った記事は気が向いた時に書くかもしれないです。

 

要するに・・・

けど形あるものも、無いものも時代が過ぎると擦り減っていくし時には消えてしまう時があるのは皆さんにとって周知の事実の筈、なのでやっぱりアナログなもの、リアルをバーチャル空間上に残して置くのってかなり重要だと思うのです。例えばノートルダム大聖堂アサシンクリードシリーズに登場したお陰で出来の良いモデルがもう既に用意されていたお陰で復旧作業に大きな貢献をしているし、日本においても首里城が焼けた際には観光客の写真を元にフォトグラモデルを作成、これを活かして復元が行われている事は割と有名だと思うのです。

個人的にはアナログなものや古いモノをデジタル化して複製品を置く事で忘れ去られかねない存在の間接的な継承や伝播をバーチャル空間内で行えるのは大きな魅力の一つなのではないかと考えています。

 

 

テクスチャか、メッシュか。

フォトグラにおけるテクスチャとメッシュ

フォトグラやLiDARによるスキャンデータ最大の欠陥として恐ろしい程メッシュ、要するにポリゴン数が増えてしまうのでこれがフォトグラを扱う界隈では一つの課題とされている現状があって、銅像一つだけでポリゴン数が3800万とかみたいな笑える数字になっちゃうのです・・・実際それくらいのポリゴン数のデータを扱おうとすればそれなりのスペックを有するPCでさえBlenderが応答なしになっちゃう場合が出てくるので運用の都合上かなりマズイのです。そこでノーマルマップっていう平坦なメッシュにも凹凸や風化などの表現を可能にするテクスチャを活用する事になります。Blenderを使用して大体ポリゴン数を38,000程まで落として元になったモデルのディテールをノーマルマップとして適用するというやり方で容量も負荷も抑えてサービス提供側も、利用者側も扱いやすい方にしていこうという方針が巷では取られています。

 

VRCにおけるメッシュとテクスチャ

VRChatのアバターはここ数年で恐竜的進化を遂げていて、色々な方面で技術を持っている人たちが日々Unityと睨み合ってかなり見栄えも使い勝手も良いアバター、ワールドが増えてきて全体としてみればかなり希望に満ちた自由過ぎる感じもする様な所とも言えるのですが、特にアバター辺りは容量が年々膨れ上がって来ているので人の多いインスタンスに入るとCPUのキャッシュやグラボのVRAMが酷使されてかなり負担が増えてしまうのです。

 

当方はRyzen 9 5900XとRTX3070という組み合わせで、この記事が書かれた時点において世間一般で見れば充分高性能な部類ではあるんですけどVRChatはコア数よりかはシングルスレッドの処理速度、或いはキャッシュの大きさ、またはその両方が重要なのでi5-12600kやRyzen 7 5800Xといった「下位モデル」扱いのCPUよりVRChatにおいては劣る結果を出しがちで、GPUもRTX 3060といったよりVRAMに余裕のある下位GPUの方が有利な場面も少なくないとされているのでカクつく事もよくあるんですよね・・・

 

とあるモデル製作者の方がイベント向けの出展ブースを整備している時にお話出来た事があって、その時聞いたのが「下手にテクスチャを使うよりはメッシュで文字等を作った方が圧縮にも強くて容量も軽くなる」という事で、別の方からもVRChatのアバターQuest対応、要するに数年前のフラグシップスマホ程度の処理能力でも扱える基準をクリアさせるために色々と弄った結果、メッシュ数が多くても大して問題は無いといった答えを出してらっしゃったのです。

 

で、どっちが正解なの...

端的に言ってしまえば「どっちも正解」です。片方にだけ正解があるのではなく、両方のバランスを考えて試行錯誤をする段階にそろそろ入っていくのではないかと考えられます。様々な方面から色々な方々が実験を繰り返すウチに良い塩梅は見えてくるんじゃないでしょうか。実際自分もVR、そしてフォトグラデータの制作と編集の両方に触れなければ一見単純な事の様に見えても気が付けなかったかもしれなかったと思ってます。

 

さいごに

xR、メタバースなどと言われるコンテンツは近年様々な方向から注目を浴びていますが文系でレトロ趣味という自分の様な一見縁の無さそうな人間でもドハマりしてしまう特有の魅力を持つ魔性のコンテンツである事というのだけはここで断言しておきます。まだ黎明期故にカオスな自由さやにぎやかさが感じられるのも何というか・・・色んな意味で将来の進展については期待も不安も多いですがこれからどの様に発展していくのか気になるジャンルであります。VRChatは無料でデスクトップモードを使って誰でもアクセスできる状態にあるので気になる方はDLしてみてはどうでしょう、かわいいって最高ですよ。